東大施設部保全課は9月5日、閉門の状態が続く本郷キャンパスの赤門について東京大学新聞社の取材に答えた。現在は耐震診断を行っており、必要な工事は2025年度以降に実施予定だという。再開門の時期は未定。
赤門は21年2月より閉鎖され、現在も通行が禁止されている。耐震基礎診断の結果、耐震性能が一部で低いと判明したため、詳細な耐震診断の実施とそれに伴う閉門を決めたとしている。現在まで各種調査が進んでおり、昨年度は現地確認と地盤・形状の調査が実施された。本年度中にその結果を基に耐震診断を完了させ、来年度以降に耐震強化に向けた対策が検討される。
赤門は国の重要文化財に指定されている。東大は今回の調査に際し、文化庁・東京都・文京区と協議し、指導を受けているとした。災害により被災した文化財の復旧対応が全国に多くあることを受け、国の補助金の事業化についても協議中。学内の教員とも協力し、維持・管理を行っている。
東大は文化財建造物保存技術協会に今回の耐震診断を業務委託。工事の委託先は未定となっている。