東大の太田邦史理事・副学長(教育・情報担当)はChatGPTなど言語生成系AIツールの授業利用について、学生向けの方針を初めて発表した。オンライン授業やウェブ会議の情報を集積したポータルサイト(utelecon)上で、5月26日付で発表した。生成系AIツールの長所と短所を理解した上での活用を呼び掛けるとともに、AIが作成した文書を自分のものとして課題提出することは不正行為に当たるなどとした。
学生に求めた内容は(表)など。発表の中では授業によって生成系AIの利用に条件を課す理由も説明。生成系AIによる文章を課題回答とすることで、学生が自ら情報を収集・整理して知識を身に付ける経験を積めず長期的には能力を高められなくなるためとした。
生成系AIによる文章には誤りやバイアスが含まれたり利用者が求める情報と一致しなかったりすることも指摘。情報をうのみにせず、回答の信ぴょう性や方向性を精査し内容を修正する能力を磨くことが重要だとした。
今回示した利用方針はAIの発展に応じてアップデートを重ねる予定だという。東大は4月28日付でAIツールの授業での利用方針を教員らを念頭に示していた。
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