東大は9月10日、医学系研究科公共健康医学専攻専門職学位課程の入学試験で出題ミスがあったことを発表した。合否に影響はなかった。
ミスがあったのは8月16日にオンラインで実施された専門科目の筆記試験。日本語と英語で併記された試験問題で、問題文に書かれた西暦の年の表記が2言語で一致しておらず、英語の問題文のみに従って解答すると正答が導けない出題となっていた。
8月17日の採点結果集計中に出題ミスが発覚。当該問題は採点対象外とした上で全員に得点を1点加算した。加算の有無に関わらず、判定に変わりないことが確認された。受験生へは合格発表日である9月3日に、出題ミスの内容と対応をメールで通知した。
東大によると、当該問題は昨年度入試のために作成されたが、その年には出題されなかったものだった。昨年度段階で複数回のチェックを受けているものという先入観があったことがミスの見落としにつながったという。また、新型コロナウイルス流行の影響を受け今回の入試筆記試験は在宅入試監視システムを初めて導入していたため、チェックが問題そのものよりシステム面に集中してしまっていたことも原因としている。
今後の再発防止策として、東大はチェック用マニュアルの見直しなどを発表。今後在宅試験監視システムを入試に用いるかは未定であるが、オンライン入試特有の注意点に配慮した実施体制の確立も行うという。