東京大学新聞社は各学部・研究科への問い合わせを基に2019年度卒業・修了者の就職状況を集計した。民間企業は、学部卒業者では三井住友銀行が、大学院修了者ではソニーがトップ。中央省庁では、学部卒業者では総務省が、大学院修了者では国土交通省が最多だった。
学部卒業者の就職先企業では前年度に続き三井住友銀行が最多で20人だった。続いて三菱UFJ銀行、PwCコンサルティングがランクイン。前年度の上位3社に入っていたアクセンチュア、東京海上日動火災は同率4位で並んだ。三大銀行は三井住友銀行が22人→20人、三菱UFJ銀行が14人→17人と前年度とほぼ同数だが、2016年度には2位だったみずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行を含む)は減少が続き19年度はトップ20圏外に。三菱商事、伊藤忠商事、住友商事、三井物産の大手商社は19年度も上位にランクインしたものの11位→8位の三井物産以外は順位を下げた。
銀行・商社などが例年同様の顔触れの中、コンサルティング企業はここ数年入れ替わりが激しくなっている。アクセンチュアは上位で安定を見せるが、A.T.カーニーなどが圏外からランクイン。前年度17位のアビームコンサルティングは姿を消し、代わりに前年度圏外だったマッキンゼー・アンド・カンパニーが15位に復活。デロイト トーマツ コンサルティングは前年度11位から順位を1つ上げた。
大学院修了者では、16年度から5位以内をキープしてきたソニーが35人で1位に。対して前年度1位の日立製作所は5位となった。ソニーに続く野村総合研究所、トヨタ自動車は例年通りの顔ぶれだが、トップ10には前年度13位のNTTデータや、前年度トップ20圏外からの楽天、また学部卒と同様PwCコンサルティングがランクイン。代わりにディー・エヌ・エー、中外製薬が姿を消すなど変動があった。
11位から20位までも昨年同様入れ替わりが激しかった。ヤフーが4位→13位に順位を落とし、住友商事やパナソニックなどがトップ20圏外に。代わってデロイト トーマツ コンサルティングが19位にランクインするなど大幅な入れ替えとなった。
中央省庁への就職者数を見ると、学部卒業者では総務省が1位、続いて外務省、経済産業省と大きな変化はなかった。前年度1位の国土交通省は4位に。大学院修了者では国土交通省が12人で1位、続いて経済産業省、特許庁となった。前年度11人で1位だった農林水産省は5人に数を減らし4位にランクインした。
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《データの集計方法》
19年度卒業・修了者は20年3月卒業・修了者以外にも、19年9月卒業・修了者などを含む。
データは各学部・研究科への問い合わせを基に作成しており、各学部・研究科に報告していない者や、就職を辞退した者などの人数が反映されていないため、実際の就職者数と異なる場合がある。企業名などは学生の報告に基づいているため、表記揺れが存在する場合がある。また新型コロナウイルス感染症の流行に伴い十分な集計ができていない学部・研究科もある。一部の学部・研究科では進学者数が未公表になっている。
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この記事は2020年8月25日号から転載したものです。本紙では他にもオリジナルの記事を掲載しています。
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